整形は最も儲かる診療科のひとつ(内科よりオイシイ)
何科が儲かるか?、という議論は以前から尽きません。
以前、2000年前後は、精神科が儲かる、と言われてましたし、そもそも医療自体が儲かる、何科を選んでも同じ、などと言われていました。
2020年の現在は、不用意に開業するとあっという間に潰れますし、しっかり考えて科も専攻しないといけません。
整形開業が儲かる4つ理由
- DRレントゲンでバシバシ撮影すれば、
開業資金をあまりかけずに儲けられる - そもそも圧倒的な患者数
- 骨折治療もオイシイ
- 骨粗鬆症の注射治療もある
(骨粗診療は、内科よりも採血が多い)
整形の開業で躊躇(ちゅうちょ)する理由は、やはり「開業に資金がかかるから」でしょう。
しかし、整形患者は山ほどいて、その多くの患者さんが レントゲン診断・リハビリ治療 を期待しています。
レントゲンもリハビリも高いものではなく、整形開業の場合は、そもそもCTやMRIのような高価な機械などは入れる必要はないのです。
- 郊外では、レントゲンで何でも診断がつく、という
”レントゲン神話” が高齢者の医療のイメージにある
必要なのは、早く撮影できるレントゲンと、豊富なリハビリスタッフです。
レントゲンは診断機器の中で最も安いものですし、リハビリも大きめのリハビリ用の部屋とリハビリ用の施術台だけあれば、初期投資で大きなものはありません。
- 整形外科でも資金を押さえた開業をした方が良い
- 必要なものは、DRレントゲンと広いリハビリ室のみ
- リハビリの機械はそんなにいらない
(リハビリの機械はそもそもどれも安い)
DRとCRのレントゲンの違い
- DRは早い、CRは遅い
- DRは500万円くらい、CRは100万円くらい
- ランニングコストもDRは高い
- CRのランニングコストは年20万円くらい
- 患者数の多い整形と、
早く撮影できるDRは、相性が良い
デジタル(DR)の方が圧倒的に早くて良いです。
フィルムでなくても、カセッテがあるものはデジタルではありません。
フィルムレスでも、カセッテである以上はコンピュータ処理でも遅いレントゲン(CR)に分類されます。
- DRは、デジタルの頭文字D。
- CRは、コンピュータの頭文字C。
カセッテのCと覚えておこう。
カセッテCRだと、技師が1枚1枚のカセッテを画像化して画面で確認するのに10秒くらいかかります。
デジタルだとその10秒が一瞬で終わります。
例えば、首4枚や腰6枚などを撮影すると、あっという間に数分かかってしまいます。
当然、患者さんの待ちも長くなり、整形のメリット「患者数が多いこと」のメリットが生かせません。
- 内科でも胸部レントゲンをとります。
でもCRで十分です。 - 胸のレントゲンで患者さんの行列ができる事は、
呼吸器内科の開業でもありません。 - そんなに胸部レントゲンをたくさん撮影すれば、いつか事故が起きます
(肺がんの見逃しが起きます)
レントゲンと言えば、富士フィルムか、コニカ、が圧倒的シェアです。
ひとまず富士フィルムのレントゲン装置の製品説明をリンクしておきます。
参考 製品HP富士フィルム 参考 DRとCRの説明イージーテスト
整形の勤務医のメリット
- 夜の緊急が少ない
- バイトも引く手あまた
- 患者さんの回転が速い
(話が短い) - 整形ドクターはカッコイイ
- 学会が賑やか、華やか
(スポーツカーの展示などもある)
開業が目標と言っても、開業しない事もあるかもしれません。
その時に、納得して勤務医を続けられるか、という観点も大切です。
例えば、総合病院の皮膚科の勤務医は、他の脳外科や循環器内科などと比べると、重症も診れず、若干 肩身の狭い勤務医生活を過ごすことになります。
開業してしまえば、皮膚科ほど華やかな科はありませんが、その分、勤務医時代はツラく、暗いものになりかねません。
そして、総合病院の皮膚科勤務医は、なんとなくコメディカルからモテない傾向があります(完全に主観で、人によりますので誤解なさらないでください!)。
その点、整形外科医は、勤務医時代も華やかで、病院の稼ぎ頭になる事もでき、開業もできる、と好条件が揃っているように思われます。
整形外科のデメリット
- 訴訟が多い
- 一度きりの人生で医者になったのに、
全身管理のような医者らしい事をしない - 極端に忙しい
- 朝が超早い
- 家族から健康相談を受けてもよくわからない
- 患者さんから接骨院・整骨院と比べられる
訴訟が多いのは整形外科に限らない
- 患者さんに丁寧に説明できれば、
整形と言えども訴訟は最小限に抑えられる - 訴訟が多いか少ないかは、診療科の違いというより本人の資質
まとめ
- 整形外科は、開業しても開業しなくても好条件
整形外科クリニックを開業した場合、売上構成の高い物は何ですか?
リハビリスタッフやリハビリ室でコストをかけるメリットはありますか?
売上の構成の大きな部分はレントゲン検査、診察です。次にリハビリです。
リハビリスタッフやリハビリ室にコストをかけるメリットは、ベースアップと患者の通院癖をつけることです。
都内ではそもそもリハビリ室を大きく取れませんね。