結論:開業の借入額(融資額)は1.5億までに収める
- クリニック開業準備の資金(融資額)は1.5億円まで!
診療科ごとに来院する1日患者数は大きく違います。
患者数が多い診療科はそれだけ単価が安い事が多いです。
ですので、患者数と月商は完全に比例はしません。
クリニック開業資金がいくら必要かは、
- 何科を選択するか
- どの規模でやるか
によって大きく変わります。
普通のクリニックとNo1クリニックの患者数
普通のクリニックと、地域のNo1患者数のクリニックは、同じ開業医の医院でも、どのくらい違いがあるのでしょう。
実際の目安を表にしています。地域にもよりますが、これ以上の最大患者数を目指そうと思うと医師が2人以上でないと難しいと思います。
事業計画を立てる時も、「普通の患者数」を考えて、借入をする方が良いです。
必ずしも自分のクリニックが地域No1クリニックとなれるかはやってみないとわからないからです。
科 | 普通の
1日 患者数 |
普通の
月商 |
普通の
融資額 |
地域No1
クリの患者数 |
内科 | 40 | 500 万 | 1.5 億 | 150 |
外科 | 35 | 450 万 | 1.2 億 | 150 |
整形 | 120 | 1200 万 | 2.5 億 | 300 |
皮膚 | 120 | 500 万 | 1.2 億 | 300 |
眼科 | 120 | 800 万 | 2.2 億 | 200 |
耳鼻 | 120 | 600 万 | 1.5 億 | 200 |
脳外 | 40 | 800 万 | 2.5 億 | 100 |
上の表の "普通の1日患者数" の人数が、"損益分岐点の患者数" と考えてください。
助手ちゃん
ごま氏
いずれにしろ借入を最小限にすることが大切だよ
クリニックにおける月商は1か月700万前後
月商は月々の売り上げのことです。
この中から人件費やランニングコストを出して、残ったお金(手取り)から返済し、さらにその残りが院長の月収になります。
融資=借入金です。融資金額は1-3億です。繰り返しになりますが、3億は借り過ぎです。
1億までに納めるか、最低1億5000万くらいに収めましょう。
整形はリハビリを広くとるため、借入が多くなります。
眼科は面積はそれ程いりませんが、機械がたくさん必要になります。
透析クリニックは爆益を上げる場合がありますが、それでも融資は3億まででなんとかなるでしょう。
助手ちゃん
ごま氏
開院1年後の月商と考えた方がいいね
【重要】1.5億の融資を受けたシミュレーションをしてみる
1.5億を借り入れして、返済するシミュレーションをイメージしてみましょう。
月商500万を売り上げるクリニックと、月商1000万のクリニックでどのくらい違うのでしょうか。
自分の数字はちょっと違うなーと思う場合は、この数字をいじって簡単に計算してみてください。
あとは、月商500万を得るには1日に何人診察すればいいのか、それは可能な人数なのか、月商1000万にするにはどうしたらいいのか、ということをひたすら考えましょう。
助手ちゃん
ごま氏
でも開業したのだから、これだとちょっと物足りないよね
月商500万の1日患者数は約60人
月商500万(月の売り上げ500万)で、月20日 営業するのなら、1日25万を稼がないといけません(日商25万の売り上げ)。
患者さん1人の単価4000円なら、62人です。
患者さん1人の単価は、内科でも皮膚科でも診察のみなら2000円くらいです。
内科で生活習慣病を診察して、採血をすれば8000円くらいです。
月1で採血するのは抵抗があります。
実際は、胸痛などで心電図や胸部XPが入ったりするので単価はグッと上がったりします。
これが胃カメラをやると1回1万円、大腸カメラが1回1.5万円、ポリペク1回やると7万円、などがあるので消化器でカメラがあったりするとあっという間に元が取れたりします。
助手ちゃん
ごま氏
まとめ
- 普通のクリニックの患者数を目安に事業計画を立てるのが安全な開業
- 高単価の収益を上げる武器(検査・治療)があると途端に返済がラクになる
- 究極、1.5億円くらいの借入ならバイトで返せるからビビらない
コメントを残す