クリニック開業の資金の内訳のうち、土地・建物はかなり高いです。
でも。
医療機械もとんでもなく高額なものも含まれます。
開業前は、事前交渉の連続 です。
経営が始まっていない状態で、見積もりを取らないといけないのでイメージが沸きません。
また、クリニック開業の経験が一度もない、という制限の中で、高額な機械を買わなければいけません。
なんせ準備段階で勝負が決まります。
目次
高額機器を買う時の上手な交渉のノウハウ
- 必ず、2社以上から相見積もりを取る
- 必ず、年間保守料の交渉は、
モノを買う前に済ませる
相見積もり と 保守料決め。
この値段交渉では、この2点を守れば、
大胆な損はしません。
機械を売ってくれた相手と
最終的に良好な関係でいられるために、
このことを、深く、深く、心に刻んでおきましょう。
本当は納得いかない値段でも、
それを許容して買った場合、
不具合が出た時には
両者の関係にあっという間に深い溝ができ、
信頼関係が崩壊します。
- 値段交渉のポイントは、相見積もり と 保守料決め。
保守点検の年間料金は、買う前に済ませる
- 導入費用が安いと、
保守料が高い場合がある - 後から保守料の交渉をしてくる業者とは、
長くお付き合いするのは難しい
モノを買う時に注意すべきは年間の保守料です。
いくら安く買っても、年間の保守料が高ければ意味がありません。
開業当初の初期投資が多過ぎる場合は、敢えて年間の保守料が少し高くなってでも、
導入費用を安くしてもらうように交渉するやり方もあります。
このあたりは臨機応変に対応することになりますが。
でもやっぱり、高い保守料のメーカーの製品は買わない、が基本です。
1番ダメなパターンは、買った後に保守の話をする事です。
これは、初めにそこまで話を詰めておかない経営者にも責任がありますが、
初めに説明してこない業者がいたとしたら、その業者はかなり問題です。
- 保守料とは、点検と壊れた時の対応してくれる年間の費用
年間の保守料を知っておこう
- 年間保守料は、いわゆる ランニングコスト となります。
- あとあと経費を削減しようと思っても、
どうやっても減らない固定費になってしまいます - 保守料の「どうやっても削れない固定費感」は、
開業1年後にハッと気付きます(泣)
ランニングコストは、保守料と人件費で決まります。
人件費は、スタッフの増減で変化がありますが、
保守料は本当の意味での固定費です。
保守料は、本当に何年も変わりませんし、
どうやっても削れません。
過去記事をupしておきます。
【経営を苦しめる魔物】モノを持つとお金がかかる
機械 | 年間保守料 |
MRI | 600万 |
CT | 200万 |
レントゲン | 20万 |
電子カルテ | 60万 |
PACS画像システム | 50万 |
さらに、追加するべきものがあります。
それは、コピー機、プリンタ、自動釣り銭レジ、自動ドア、エレベータ、警備システム、消防・消火器関係、です。
物品サービス | 年間保守料 | 保守の必要性 |
FAX+コピー機(複合機) | 36万円 | ○ |
プリンタ(電子カルテ付き) | カルテ込み | x |
自動釣り銭レジ | 12万円 | x |
自動ドア | 5万円 | ○ |
エレベータ | 42万円 | ○ |
警備システム | 約80-90万円 | ○ |
消防システム・消火器 | 6万円 | ○ |
給与システム | 12万円 | ○ |
合計 | 約200万 (年間) |
交渉術のノウハウ
- 導入費用が高い事を許容する代わりに
ランニングコスト(=保守料)が
安くならないか交渉する - 他の業者と相見積もりをとる事を
淡々と伝える
(いやらしく受け止められないように
伝える)
- 怒る
- 話を聞かずにあっさりと帰る
- とにかく笑顔を見せない
見積もりについては、特に金額について何も準備もないままで来た場合は、
あなたは馬鹿にされている と思うべきです。
その時はもう、怒っていいです。
経営者が怒るタイミングは難しいです。
変なところで怒ると「あの先生は変な先生だ」と業者伝いに不本意なウワサが回ります。
また、まったく怒らないと業者さんから「あの先生なら優しいから大丈夫だ」と、軽んじられます。
いずれ大きな損失を受ける事につながるかもしれません。
実際、怒っていなくても「怒るポーズ」は大切です。
筋を通すという事は、今後の経営者にとって大切になります。
経営者は謙虚な王様と思って、筋を通し、怒るべきは怒り、その姿勢がいつか自分やスタッフを守る事になると信じましょう。
- 「筋を通す経営者」を示すために「怒るカード」を使う
- 実際に怒っていなくても、「怒っているポーズ」は経営には大切
買った後に保守料の話をすると、
業者側の言い値で受けないといけない
- 買った後に保守料を交渉すると、
保守料を下げるために
保守のプランを下げる事になる
良くないのは買った後に保守の話をする事です。
MRIのフルメンテに、年間900万と吹っ掛けられることもある
- MRIは600万が限度です。
- MRI保守は、できれば全部込み込みで500万を狙って交渉しましょう
MRIの値段自体は約5000万円程度でしょう。
それで年間900万円の保守料は高すぎます。
10年でもう1台買えるくらいの保守を取ってくるのが、ちょっと割高感のある業者の目安です。
自動の釣り銭レジでも月1万の保守料と言われる
- 自動釣り銭レジのメリットは時間の短縮
- 自動釣り銭レジは、約100万円(意外と高い)、保守も高い
まとめ
- 年間の保守料まで含めて機械を買う交渉をするのが基本
- 年間保守料がわからなければサッと調べる
- 買った値段の1%の年間保守料なら安い方
コメントを残す